研究室配属に関する覚書

[2026年1月19日初出]

私達の研究は「研究内容」をご覧いただくとして、2点、注意事項を説明します。参考にしてください。

1つ目。C言語で相当コードを書きますので、C言語を自由に操れないと厳しいです。「生成AIが書いてくれるから大丈夫」などと考えてはいけません。私の考えでは、生成AIは「書こうと思えば自分でも書けるけど書くのが面倒くさい」コードを書かせるときには有効ですが、自分で書けないものを書かせるのは無理です。出力されたコードがなぜこうなのかを理解できないため、訳も分からずとりあえず動かしてみる、という態度で臨むことになり、間違ったコードのまま走り続けてどこかで取り返しがつかなくなります。神経回路シミュレーションは、コードが間違っていてもそれらしい結果が出てくるので、極めて危険です。

一つの尺度はNeuliteのカーネルのソースコードを改変してみることです。カーネルに自分で機能追加ができるかどうか、例えば積分発火型ニューロンを実装できるかどうか、あるいは新しいイオンチャネルを実装できるかどうか、実際にチャレンジしてください。迷ったら手を動かしてみる、というのが自分の能力を客観視するために有効な手段です。

共通の基礎教養として、O’reillyの「21st Century C」を読んで理解してもらえていたら、私も安心して受け入れることができます。

C++は受け入れません。LinuxカーネルとgitがC++で書かれるようになったら初めて考えます。

2つ目。私達はチームワークを大切にします。例えばあなたが学会発表をすることになったとすると、全員が発表練習に付き合ってくれます。改善点の指摘やコメントをしてくれ(本当です)、素早く完成度が高まります。これは裏を返せば、別の人が学会発表をすることになったら、あなたも練習に付き合わなければいけない、ということです。自分が良ければそれでいいは通用しません。自分が良ければこそ、他の人も助けてください。

ただし、これは自分を犠牲にして他人を助けることを意味しません。自分の研究もままならないなら、他人の研究をとやかく言っている場合ではありません。全員、自分の研究は概ね順調であるというのが大前提です。

他の人の手伝いをあてにして研究の手を抜くと卒業できません。研究テーマは一人一人異なり、あなたの研究テーマは他の誰のものでもなく、もちろん私のものでもなく、あなた自身のものです。あなたが率先して進めなければいけません。反対に、他の人の研究を手伝うのは大切ですが、お手伝いだけでも卒業できません。あなた自身の研究を進めなければいけません。

それ以外は個人の裁量です。荒巻課長の名言を形にしたような研究室です。